橈骨(とうこつ)の遠位端(手首に近い部分)が骨折する外傷で、多くは転倒時に手をついて生じます。特に骨粗鬆症の閉経後女性に多く、若年者では高所からの転落や交通事故など強い衝撃で起こります。典型例では骨折部が背側へ転位し、手首がフォークを伏せたように変形します。
保存的治療として前腕から手にかけてギプスやシーネで4~6週固定して骨癒合を待ちます。急性期はシーネ固定で患肢を安静に保ち、患部のアイシングと挙上で腫脹を軽減します。固定中はギプスによる神経圧迫に注意し、手指の感覚・運動の異常や指先の血色・冷感を観察します。整復位を保持できない不安定例や関節内骨折では手術による固定(掌側プレート)を行います。患側腕のADL制限に対して食事や更衣など必要に応じ介助を行います。保存的治療では受傷後4週間くらいで長母指伸筋腱断裂を引き起こす合併症があるため母指IP関節の伸展障害の確認が必要です。

当デイケア(通所リハビリテーション)は送迎バスでの送り迎えで理学療法士や作業療法士による機能回復訓練を行う施設です。
食事や入浴と言った生活援助サービスを合わせて受ける事ができます。
・リハビリテーション科(完全予約制)
・森口義肢製作所(毎週火曜日)