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静脈血栓塞栓症

静脈血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)とその予防方法

エコノミークラス症候群は長時間飛行機に乗った場合だけでなく、不自由な姿勢を長い間続けたり、入院などで寝たままの状態が続いても起こる場合があります。小さな血栓は普段の生活でも作られていますが、自然に溶けて問題になることはありません。
 
しかし手術後になると状態が変わってきます。血栓が大きくなって血管の中で詰まって肺の血管に詰まってしまう状態(肺血栓塞栓症)になると生命を脅かすことがあります。このため予防を行うことが非常に重要です。
 
予防方法には理学的予防方法(足関節自動運動・弾性ストッキング・間欠的空気圧迫法)と薬物的予防方法があります。理学的予防方法で一番大切なことは足首を自分で動かすことです。身体が不自由な状態であっても、手術で動けないときでも、できるだけ足首を大きく 動かしていただく事が大事です。弾性ストッキングは皮膚に見えている血管を圧迫し、深い静脈の血液を流れを増やすため、血液が固まるのを防ぎます。間欠的空気圧迫法は、ふくらはぎや足裏を機械的に圧迫して下肢の静脈の流れを強制的に増加させる効果があります。
 
薬物療法は抗凝固薬(血液が固まるのを防ぐ注射)を使って血液が固まるのを防ぎます。欧米の研究でも抗凝固薬を使用することによって、肺血栓塞栓症起こす可能性が低くなることが知られていますが、血液を固まりにくくするために出血を起こしやすいという副作用もごく稀に見られますが、第39回日本人工関節学会でわれわれは、抗凝固薬であるフォンダパリヌクスナトリウム(アリクストラ)の使用成績を発表し、抗凝固薬を使用しても出血量は必ずしも増加せず、また大きな合併症(問題点)は起きなかったと報告しています。
 
以上より当院では、腎機能(腎臓の働き)が良くない人を除いて前例に抗凝固療法(抗凝固薬を使用する)を行ってエコノミークラス症候群の予防を行っています。

医療法人社団かわむら整形外科 リウマチ・人工関節センター

膝専門外来を中心にスポーツ外来、一般外来を診察をしてます。
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